旅人に情けの深い道しるべ
會田さんは、私の川柳の師匠だが、西尾川柳会の方でも指導されていて、たまたま妙喜寺の住職が西尾川柳会の会員であったことから、會田さんの長年の功績をたたえるかたちで句碑建立に結びついた。
初夏を思わすような日差し。 一輪一輪とほころび始めた樹齢100年を越える梅が、句碑を覆うように枝を延ばしていた。 そして妙喜寺の何もかもを見つめている大銀杏が、式典をやさしくつつんでいた。
除幕式の後、「雑詠」と「道しるべ」の題で、句会が行われた。 暖かな日差しに酔いながら作句した拙い句を披露する。 ひと冬が耐えられなくて昼の月 今日を咲く路傍の花に酔いしれる 帰る道今夜もお月さんが決める 酒場へと続く明かりが揺れている